2PC配信 機能独立型構成

 PCゲームを安定して配信することを目的として、ゲームをするPCと配信をするPCとで役割分担させるいわゆる”2PC配信”という方法があります。
ゲームをするだけでもPCに負荷がかかる中、配信も行うとなると映像が乱れてしまったりと影響が出る可能性があります。
画質を落とすなど設定を変えることで対処可能な面もありますが、できることならよりよいクオリティで配信したいですよね?

コンセプト

 自分が2PC配信の方法を調ていく中でいろいろな方法が取れることを知りました。
そのため、どういう使い方が自分にとって便利なのかということを考えた結果、

  • ゲーム用PC:単体でゲームのプレイが可能な構成
  • 配信用PC:配信を行うときのみ使用する構成

というように役割をそれぞれのPCに割り振り機能を独立させました。

接続図

 上図のようにゲーム用PCと配信用PCを接続させています。各線の矢印はケーブルのoutとinの流れのイメージを表しています。
また、マウスとキーボードは図から省いています。

DP to DPゲーム用PCにゲーム画面を表示します。
ゲーム用PCのグラフィックボードとモニターを接続します。
USB to USBゲーム音等の音声を送ります。
背面のマザーボードと外部サウンドカードを接続します。
サウンドカードにはヘッドセットやイヤフォンを接続します。
USB to USBマイクからの音声をゲーム用PCに送ります。
背面のマザーボードとミキサーを接続します。
ミキサーにはマイクを接続します。
HDMI to HDMI配信用PCを画面に表示します。
配信用PCのグラフィックボードとモニターを接続します。
HDMI to HDMIゲーム用PCのプレイ画面を配信用PCへ送ります。
ゲーム用PCのグラフィックボードと配信用PCのキャプチャーボードを接続します。

ゲーム用PC

デバイス

 ”単体でゲームのプレイが可能”ですが、ただゲームがプレイできるだけでなくボイスチャット等も含めた環境をこちらで構築します。
どのようなデバイスを接続しているかはこちらも参照してみてください。
ヘッドセットやマイクもゲーム用PCに接続しているので、配信しないときはゲーム用PCのみ起動させてボイスチャットなどをしつつゲームをすることができるようになっています。

 また 、ゲームプレイに耐えうるグラフィックボードを搭載しています。
ゲームによって求められるスペックが変わってくるので確認が必要ですが、2PC構成にすることによって負荷を軽減させてより快適にプレイできるようになるなずです。

アプリケーション

 配信用アプリケーションとして人気のOBSを使用しています。
通常であれば配信用のPCにOBSがあればいいのですが、今回の構成ではゲーム用PC側でも必要です。
こちらでもOBSを使用するのは、マイクから入力された音声を配信用PCへ送るためです。

配信設定

 ゲーム用PCで表示されるマイクの音声をOBS経由で配信用PCへ受け渡す役割を持ちます。

 ゲーム用PCにはマイクを接続しています。
OBSに認識されていれば発声すると音声ミキサーの”マイク”に反応があるはずです。

 マイクの音声がOBSに認識されていることが確認できたら、次は配信用PCへその音声を送る設定を行います。
オーディオのプロパティを開いてマイクの”音声モニタリング”の内容を「モニターと出力」に変更します。

設定がリセットされる

 配信しようと機器やアプリを立ち上げたのにOBSでマイク音声が反応しない・・・ということが起きます。
なぜか、「モニターと出力」に設定したはずなのに「モニターオフ」に戻っていることが原因です。
なぜこのようなことになるかと言うと、OBSを立ち上げた時点でマイクが接続されていないからだと思われます。
なるのPC構成ではYAMAHA AG03を使用していますが、こちらの電源を入れる前にOBSを立ち上げてしまうとマイクがないと認識されてしまいます。
なので、手順としてはマイクに限らず先に機器が接続された状態にしておくといいですよ。

 マイクからの音声が出力できるようにしたあとは、”どこに”出力するかを設定します。
設定ウィンドウを開いて音声の項目を選択します。
詳細設定にあるモニタリングデバイスから配信用PCに設置しているキャプチャーボードを選択します。
ウィンドウ右下の適用をクリックしてOKをクリックしたら完了です。

 以上でマイク音声を配信用PCへ送ることができます。

設定しているはずなのに・・・

 上の画像のように出力先が指定できているのに配信PC側で音声の反応がないことがあります。
表示上は問題なさそうですが実際は設定できていないようなので、
①別の項目を選択する

②再度キャプチャーボードを選択する

③右下の”適用”をクリックする

④OBSを再起動する
の手順でキャプチャーボードをしっかり指定し直すことで問題が解消できることがあります。

配信用PC

デバイス

 配信用PCはシンプルで、モニター・キーボード・マウスといった基本なもの以外にはキャプチャーボードだけです。
ゲーム用PCからキャプチャーボードへケーブルを接続してゲーム画面・音声を取り込めるようにします。
どのようなデバイスを接続しているかはこちらも参照してみてください。

アプリケーション

 こちらでもOBSを使用します。
ゲーム用PCのOBSからの情報を受け取って配信を行います。

配信設定

 Youtube等で配信を行う際は配信用PCのOBSから行います。
ゲーム用PCでもOBSを使用しますが、あくまでゲーム用PCで表示されている内容を配信用PCへ受け渡すためであって配信を行うわけではありません。

 ゲーム用PCとの接続がうまくいっていれば、”映像キャプチャデバイス”(ここでは映像キャプチャデバイス_PC”に名称変更)に反応が出ます。
1点デメリットととして、ゲーム音とマイク音声がゲーム用PCから一元されて送られてくるため別録音ができません。

 配信用PCでは図のように特に設定を変更する必要はありません。

うまく映らない・聴こえない

 OBSにゲーム映像が表示されない、マイクからの音声が反応していない。
各機材をしっかり接続しているはずなのにうまくいかないことがあります。

対処法としては、ゲーム用PCや配信用PCのOBSを立ち上げ直す、PC自体を再起動することで大体は解決します。
PCも2台になってどこが原因か一見してわかりづらいのでいろいろ試してみてくださいね。

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